「コストメリット」と「品質維持」の両立
海外調達を決断させた、確かな“目利き”と“スピード”
画像出典:株式会社アイ・テック/製品イメージ
【CASE STUDY:南真化学工業株式会社】
OA機器や自動車関連など、多岐にわたる分野で樹脂成形品を手掛ける南真化学工業株式会社。成形技術において高い信頼を誇る同社だが、昨今の原材料高騰とコスト競争の波は、調達の現場にも「変革」を迫っていた。
特に大きな課題となっていたのが、成形品に組み込まれる金属部品(インサート金具・シャフト)のコストダウンだ。
「品質への安心感から国産を選びたいが、予算が合わない」
そのジレンマを解消し、コストを「大幅に低減」しながら安定した品質を実現したのは、株式会社アイ・テックによる「中国製部品」の提案と、それを支える品質管理体制だった。
同社業務部・購買グループの山口氏に、導入の経緯と成果を伺った。
※製品イメージ
■ 企業プロフィール
南真化学工業株式会社
プラスチックの精密成形・加工を主力とし、OA機器部品や自動車機能部品など幅広い産業分野に製品を供給。顧客の要望に応じた設計から金型製作、成形、組立、品質保証までを一貫して行う対応力を強みとする。
http://www.nanshin-grp.co.jp/
【導入前の課題】
- コストの壁:新規案件のシャフト調達において、国産メーカーの見積もりが予算を大幅に超過。コストダウンが急務となっていた。
- 海外製への不安:安価な中国製部品への切り替えを検討するものの、品質(真円度や表面粗さなど)に対する懸念が拭えなかった。
- 調達スピード:開発スケジュールの短縮に伴い、見積もりやサンプル手配におけるレスポンスの遅さが課題となっていた。
【導入後の成果】
- 大幅なコスト削減:アイ・テックの提案による中国製部品へ切り替えたことで、国産見積もり比で大幅なコストダウンに成功。
- 品質の安定化:事前のサンプル検証とアイ・テックの管理体制により、真円度・面粗さなどの重要項目をクリア。量産後も不具合なく稼働。
- 圧倒的なスピード:通常1週間かかる納期回答が「2〜3日」に短縮。「困った時のアイ・テック」という信頼関係が構築された。
1. The Challenge
「予算オーバー」の衝撃。国産信仰とコストの狭間で
南真化学工業が直面していたのは、ある機能部品向けシャフトの調達問題だった。
当初は従来通り、品質への信頼性が高い国内メーカーでの調達を前提に進めていた。しかし、返ってきた見積もり金額は、想定予算を大きく上回るものだった。
「正直、採算ベースには到底乗らない金額でした。『打つ手がない、どうすればいいんだ』と、解決の糸口が見つからず途方に暮れました」(山口氏)
コストを下げるには、海外製、特に安価な中国製部品への切り替えが選択肢に上がる。だが、そこには常に「品質リスク」という高いハードルが存在する。 特に同社が扱う部品は、ミクロン単位の精度(真円度)や表面の滑らかさ(面粗さ)が求められる精密部品だ。「安かろう悪かろう」では、最終製品の信頼を損なってしまう。
コストは下げたい。しかし、品質は譲れない。その矛盾する課題を前に、新たなパートナー探しが始まった。
2. The Solution
「ただ安いだけではない」。技術的裏付けと設計提案
その突破口を開いたのが、以前からインサート金具の取引があった株式会社アイ・テックからの提案だった。
「自社製品だけでなく、中国製の部品も取り扱っている」という話を聞き、藁にもすがる思いで相談を持ちかけた山口氏。そこで提示されたのは、単なるカタログスペックの提案ではなかった。
アイ・テックは、直ちに試作サンプルを手配。南真化学工業の厳しい検査基準(受入検査)をクリアできる実物を提示し、品質への懸念を事実で払拭してみせたのだ。
さらに、山口氏が評価したのは「図面への提案力」だった。
「頂いた図面通りに見積もるだけでなく、『ここのR(曲面)やC面(面取り)の形状をこう変更すれば、機能は変わらずにコストを下げられます』という具体的なVA/VE提案をくれました」
専門的な知見から、加工工数を減らすための形状変更を提案。これにより、顧客側の図面自体が見直され、さらなるコストダウンと作りやすさが実現した。
「単なる商社機能だけでなく、技術的なアドバイスをくれる。コスト削減の糸口を一緒に考えてくれる姿勢が、発注の決め手になりました」(山口氏)

3. The Result
コストは「半値以下も」。そして、信頼を生むスピード
中国製シャフトへの切り替え効果は劇的だった。
「日本製の見積もりと比較して、コストはものによっては半値以下になりました。懸念していた品質についても、真円度や表面粗さは基準値を満たしており、導入後の不具合もありません」(山口氏)

コストと品質の課題をクリアした今、山口氏がアイ・テックと取引をする最大のメリットとして挙げるのが「レスポンスの速さ」だ。
通常、他社であれば納期回答に1週間程度かかるところを、アイ・テックは緊急時であれば2〜3日で回答を返す。
「『とにかく急いでいる』と伝えた時の対応力が違います。こちらの困り具合を汲み取って、即座に動いてくれる。いざという時に頼れる安心感は、何にも代えがたいですね」(山口氏)

4. Future Outlook
「合理的選択」としての海外調達へ。広がる連携
今回の成功事例は、南真化学工業の調達戦略に新たな選択肢をもたらした。
基本路線としての「国産志向」は維持しつつも、品質基準を満たし、かつ合理的なコストメリットが出る案件については、中国製部品も積極的に検討していく方針だ。
「今後、数量が見込める大ロット品などは、コストメリットが大きく出ます。そうした案件では、選択肢の一つとして中国製部品の活用を広げていきたいと考えています」
「基本は国産を使いたい、というのが本音です。しかし、それだけでは戦えない場面も出てくる。そんな時に、『中国製でもこれなら大丈夫です』と、品質の裏付けを持って背中を押してくれる。アイ・テックさんは、我々の調達の『選択肢』を広げてくれる重要なパートナーです」(山口氏)

小回りの利く対応力と、技術的な提案力。
アイ・テックというパートナーを得て、南真化学工業は、変化する市場環境の中でより柔軟で競争力のある「ものづくり」を推進していく。



